宗教施設、教育施設の再開

 新型コロナウイルス変異株の感染拡大に伴い、2022年1月6日から21日までの期間でビハール州政府によってとられていた宗教施設・教育施設の閉鎖、夜間外出禁止等の制限措置は2月6日まで延長されていました。2月6日、新たに2月7日から13日まで1週間に限定して下記の内容が布告され、宗教施設、教育施設の再開が暫定的に許可されました。

  • ・夜間外出禁止の解除
  • ・商店は感染対策を実施することを条件に20時以降の営業が可能
  • ・宗教施設の再開許可
  • ・映画館、ジム、プール、レストランは定員を50%で営業可能
  • ・公園、庭園の開園は06:00~14:00まで
  • ・8年生以下の教育施設は50%の出席者で対面授業再開
  • ・9年生以上の教育施設での対面授業は出席率の制限なし

 これを受け、日本寺は2月7日に再開しました。大菩提寺も同様に参拝者の受入れを再開しました。
菩提樹学園は、1日の出席者を50%にし、2月8日から授業を再開しました。
1ヶ月ぶりに園児たちは元気な姿で登園しています。

再開初日から日本寺へ参拝
登園時に日本寺正門で検温

共和国記念日(Repubic Day)

 毎年1月26日はインドの共和国記念日(Republic Day )です。1950年1月26日にインド国憲法が発布され共和国となったことを記念して、この日は国民の休日に指定されています。2022年の今年は73回目の共和国記念日となりました。

 この日は法定の休日ですが、学校や役所などでは式典を行い、国旗掲揚や国歌斉唱でお祝いをします。ビハール州では現在2月6日まで教育施設や宗教施設の閉鎖措置がとられているため、菩提樹学園での式典は昨年に引き続き中止となりました。日本寺ではスタッフ一同ほか近隣者が集結、仏旗、インド国旗、日本国旗を掲揚してお祝いしました。

 毎年首都デリーの会場では、首相をはじめ海外からの招待賓客らが参列し、軍事パレードやインド各州代表団たちによる多様な文化が披露されます。今年はコロナ禍の中での開催となるため、通常より参加者を制限し、ワクチン接種証明書の提示や15歳以下の参加を禁ずるなどの措置をとっての開催となりました。パレードの様子が下記インド政府のYouTubeチャンネルで生中継されました。

ブッダガヤ諸寺院、教育施設再び閉鎖(~2/6)

 ビハール州ガヤ県では2021年10月以降新規感染者数0の日が多く、状況は改善したように見えましたが12月29日から感染者が急増、1月5日には168名の新規感染者が報告されました。
 この急激な感染者増加に対処してビハール州政府は、1月6日~21日まで下記施設の閉鎖等の制限措置を布告しました。これを受け大塔大菩提寺をはじめとしてブッダガヤ諸寺院、日本寺および菩提樹学園は再び閉鎖することとなりました。
 1月20日、すべての制限措置が2月6日までの延長が布告されました。

主な制限措置

 

  • ・22時~5時までの夜間外出禁止
  • ・商店の営業は20時まで
  • ・宗教施設の閉鎖
  • ・映画館、ジム、ショッピングモール、公園などは州政府の許可があるまで閉鎖
  • ・レストラン等は定員50%に制限
  • ・保育園・幼稚園、8年生までの対面クラスの閉鎖
  • ・9年生~12年生までの授業は50%の出席者で実施

 

 

MAHABODHI TEMPLE Office YouTubeチャンネルより
閉鎖前日1月5日、境内の様子が収められています

印度山日本寺成道会

 12月8日、日本ではお釈迦様がお悟りを開かれた故事(ご成道)をお祝いし、成道会を開催します。印度山日本寺でも1973年(昭和48年)のこの日に開山して以来、毎年日本から関係僧侶が渡航出仕し、現地にある各国寺院の僧侶・比丘衆にも出仕頂き、さらには大勢の日本からのご参列の方々と共に盛大に成道会を営んでまいりました。

 しかしながら新型コロナウイルス感染拡大による政府命令で、2021年3月以降、日本寺は1年半に及ぶ施設の閉鎖を余儀なくされ続けました。しかし、この夏の感染状況改善により9月から日本寺の活動再開が叶いました。

 いまだに日印間の航空路線は通常運航を回復しておらず、今年は日本から赴くのは困難なこともあり、ブッダガヤの世界遺産大菩提寺(Mahabodhi Temple)に所属する比丘衆や大塔を管理する政府機関大菩提寺管理委員会(BTMC)の役員の方々に出仕いただいての成道会開催となりました。この9月の再開後、初めての法要厳修でした。

 現在、大菩提寺管理委員会の建物は老朽化した本館と別棟の所属比丘宿舎の建て替え工事のため、所属比丘衆が日本寺境内の国際仏教徒会館に仮住まいをしております。その縁からこのたびの成道会を厳修していただくことになりました。大菩提寺管理委員会の委員として参加したラジギール霊鷲山の小此木行城師による読経に続き、大菩提寺所属の比丘衆による読経により、お釈迦様の讃仰に加えて世界平和と幸福が祈願されました。

ヴィシュワカルマプジャ

2021年9月17日は、ヒンドゥー教の行事であるヴィシュワカルマ(Vishwakarma)プジャの日でした。ヴィシュワカルマ・ジャヤンティ( ヴィシュワカルマ 祭)とも呼ばれ、インド全土でお祝いされます。 

 ヴィシュワカルマは世界の創造主であり、神々の住居や悪と戦うための武器や乗り物を作ったとされています。また、インドの古代聖典『リグヴェーダ』には「大工」と言及されています。現在では、物づくりや機械の神様とされ工場で祀られています。

 この日に職人や工場で働く人々は、普段使用している機械や道具がスムースに機能することや生活を安全に保つことができるよう祈願(プジャ)し、それらの道具を使用することを控えます。

 日本寺では車とジェネレーター、工具を休ませ、境内で育てた花と甘いお菓子をお供えし祈りを捧げました。

インド日本寺の車

ヴィシュワカルマの絵

4本の腕を持ち、白い髭を生やした年配の姿で描かれます。周りを囲むのは5人の息子、玉座の後背にはさまざまな工具が並べられています。
(左記画像 https://www.smitcreation.com/より)

モディ首相がTwitterで「ビシュワカルマの恩寵を国民が受け、国が進歩と繁栄の新たな高みを達成し続けることを願っています。」とメッセージを出しました。