薬師寺大谷執事長 東塔特別写経納経とインド仏教遺跡巡礼の旅

 薬師寺大谷徹奘執事長による「東塔特別写経納経とインド仏教遺跡巡礼の旅」ツアーのご案内です。旅行期間中、10回の法要、5回の法話、2回のお写経が予定されています。日本寺では大谷徹奘執事長を導師に東塔特別写経納経法要が厳修されます。

画像をクリックするとパンフレット全容をご覧いただけます

  【出発日】2025年12月10日(水)
  【旅行期間】2025年12月10日(水)~12月19日(金)10日間
  【旅行代金】585,000円※エコノミークラス利用 ※2名1室ツイン利用の場合
  【申込書】こちらからご覧ください。
  【お申込み・お問合せ】
  近畿日本ツーリスト株式会社 京都支店
  「薬師寺大谷執事長 東塔特別写経納経とインド仏教遺跡巡礼の旅」係
  TEL:075-255-4891 ●受付時間/月~金10:00~17:00 
  【後援】(公財)国際仏教興隆協会

ありがとうお釈迦さま ブッダジャヤンティに参加して

 2025年5月8日、 羽田発デリー行きの飛行機に乗り、インドへと向かった。エコノミークラスの為、約10時間の飛行機の旅は少々しんどい。5月のインドは1年の内で最も暑い時期となり、最高気温45度近くまでなる日も多い。そんな酷暑のインドへなぜ向かったのかというと、ブッダガヤの世界遺産 大菩提寺(以下、大塔)で5月12日に行われる「ブッダジャヤンティ」に出席する為である。「ジャヤンティ」とは、簡単に言うと「誕生日」という意味で、「ブッダジャヤンティ」とは、「お釈迦さんのお誕生日会」である。お釈迦さんご自身は、2569年前、お亡くなりになられている為、お誕生日会に顔を出される事はない。その「ご本人不在のお誕生日会」に出席する為に、快適な日本を抜け出し、エコノミークラスで、約10時間、飛行機に揺られ、酷暑のインドへと向かった訳である。我ながら正気の沙汰じゃない。

 私自身は、約10年前、駐在僧として日本寺に、2年間、駐在させて頂いた。ご存知の通り、日本寺は日本仏教宗派・宗門の垣根を越えたお寺なので、共に駐在僧として、お寺の維持・管理・運営を行っています。私が駐在していた時、先輩に浄土宗の番地さん他、浄土真宗、真言宗の僧侶に加え、菩提樹学園の教諭1名がおられました。駐在僧としてのインドでの悪戦苦闘の日々を、大変懐かしく思います。私は、駐在が終わった後、数年に一度、インドを訪れる程度でしたが、先輩の番地さんは、毎年、「ブッダジャヤンティ」等の大塔の行事に参加される為、年に数回、インドに来られておられました。尊敬します。その番地さんに誘われ、私も「ブッダジャヤンティ」に参加するご縁を頂く事となった訳です。

 さて、今年の「ブッダジャヤンティ」ですが、5月12日、当日、朝は比較的涼しいものの、日中は40度を超える暑さとなりました。朝7時、日本寺の裏手から大塔まで、行列を作って練り歩き、お釈迦さんが悟りを開かれた菩提樹のそばに集まり、座りました。政府関係者や来賓の挨拶・講演等があり、その後、上座部やチベット、日本、ベトナム等の読経が行われ、11時頃からサンガダーナ(僧侶への食事供養)があり、食事を頂いて、散会となりました。「ブッダ ジャヤンティ」で行われる挨拶や講演等、ほとんどが英語で行われる為、私の英語力では、ほとんど理解できません。ときどき、英単語が拾えて、「あ~、あんな事言っているんだなぁ」位です。ですから、私にとって、「ブッダジャヤンティ」のほとんどの時間が、暑く、流れる汗を拭いている、正座している足が痛い、ただ、それだけの時間です。正直、辛くて「なんで今年も来ちゃったかなぁ」と後悔もしました。じゃあ、なぜ、わざわざインドのブッダガヤの「ブッダ ジャヤンティ」に行くのか。「先輩の番地さんに誘われたから」です。勿論、それが一番の理由なのですが、インド・ブッダガヤの日本寺に2年間、駐在させてもらい、僧侶として沢山の事を学ばせて頂きました。ほとんど毎日、大塔に行き、菩提樹の下、お釈迦さんが悟りを開いた場所、金剛宝座にお参りに行きました。私が駐在していた時は、まだ世界遺産に登録される前でしたので、今の様な厳重な警備はなく、素朴で、四方八方、どこからでも大塔、菩提樹、金剛宝座の近くまで行けました。

 今から約2600年前、ブッダガヤの菩提樹の下で、お釈迦さんが悟りを開き、仏教が始まりました。お釈迦さんの教えは、ブッダガヤからインド全域に広がり、言語・文化を超えて、国を超えて、海を超えて、世界中に伝わり、沢山の人の悩み・苦しみを救ってきたんです。私もお釈迦さんに救われた、沢山の事を教えてもらった一人です。お釈迦さんの事を、とても尊敬しております。大好きです。「ブッダジャヤンティ」は、お釈迦さんの教えの恩恵を受けている、世界中のお弟子さんや仏教徒、僧俗共に、「始まりの地」であるブッダガヤに集まり、「お釈迦さんの誕生日」を一緒にお祝いするんです。お釈迦さん(ブッダジャヤンティ)がなければ、仏教という素晴らしい教えは無く、私達の世界の幸せも無いんです。「ブッダジャヤンティ」の奇跡を思うと不思議な気持ちになりますし、感謝の想いが体からこみ上げます。ありがとう、お釈迦さん。サンキュー ブッダ。その「ブッダジャヤンティ」が、毎年5月の満月の日に開催されます。先輩から「行くぞ!」と言われれば、行くしかないでしょう。5月16日、無事、羽田空港へ帰って来ました。日本は涼しく、とても快適です。

 さて、来年の「ブッダジャヤンティ」。勿論、行きますが、あの暑さと環境を思うとうんざりしますし、また、それと同時に「ブッダジャヤンティ」に参加できる喜びがあります。来年はどんな出会いがあるのか、楽しみでもあります。また、お釈迦さんに会える。 合掌

「お釈迦さま誕生2569年 ブッダジャヤンティ」記事はこちら

 

お釈迦さま誕生2569年 ブッダジャヤンティ

 お釈迦さまの誕生、成道、涅槃を祝うブッダジャヤンティ(Buddha Jayanti)は毎年インド暦のウェーサカ月の満月に行われます。お釈迦さまが入滅されて2569年となる今年のブッダジャヤンティは2025年5月12日でした。お釈迦さまがお悟りになられた地、ブッダガヤの大菩提寺では大塔管理員会主催による式典が開催され、世界中から大勢の仏教徒が集まりました。今年はタイの在家信者の方が施主をお勤めになられました。

  午前7時に大仏前から仏旗を掲げた地元の学校の生徒や各仏教団体が誕生仏を載せた山車を引いたり、祝福のメッセージが書かれた横断幕を掲げながら大塔までの1.3キロの道のりをお練りします。

 大菩提寺ではビハール州知事や来賓が臨席し、各国の僧侶・比丘による法要が勤められました。日本寺からは元駐在僧の番地章夫師、萩原良賢師、花岡正覚師が参列し、日本仏教代表として誦経しました。

 午後6時行われた大菩提寺での法要では僧侶・比丘によって2569本のローソクが灯されました。

萩原良賢師による寄稿「ありがとうお釈迦さま ブッダジャヤンティに参加して」はこちら

第76回共和国記念日を祝う

 【日本寺駐在僧便り】
 1月26日は1950年インド国憲法が発布され共和国となった記念日で、休日に指定されています。
 2025年は第76回目の共和国記念日となりました。この日は学校や役所では国旗掲揚や国歌斉唱でお祝いをします。また首都デリーでは大規模な式典が開催されます。

 日本寺ではスタッフによるインド国旗、仏旗、日本国旗の掲揚とインド流の万歳三唱で記念日をお祝いしました。

 菩提樹学園ではブッダガヤのウルヴェーラロータリークラブ所属の地域会員の皆様においで頂き、式典で共に憲法発布の日を祝いました。当日は天候に恵まれ、休日ながら登園する子供たちはそれぞれ国旗や国旗カラーの襷など、記念日を祝うさまざまなグッズを持ち寄りました。

 式典では、掲げる国旗の中に色とりどりの花びらをつめ、旗が上がりきったところで花びらが散り落ちるよう準備されており、国旗掲揚の場面では拍手と歓声が上がりました。その国旗台の根元には「ジャレビ(Jalebi)」と呼ばれる小麦粉と水で作った生地を揚げ、シロップ漬けにした菓子とお香が供えられ、インドのお祝い対する日本と異なる丁寧な供養の観念に感動しました。

 式典後は園舎に移動し、ロータリークラブの皆さんより文具とお菓子の贈呈と、先生による「ジェレビ」の配布がありました。

 子供達はこの甘い揚げ菓子が本当に大好きで、すぐに無くならないよう細かく割りながら笑顔で食べている顔がとても愛らしかったです。合掌 

駐在僧戸田萌岳
 

ブッダジャヤンティ参列ツアー

 ブッダジャヤンティは、お釈迦様の誕生・成道・初転法輪・涅槃を一度にお祝いする仏教徒最大の行事です。毎年4月末~5月中旬に行われ、インドでは国民の休日に指定されています。
 また、スリランカ、タイ、ミャンマーなどの仏教国でも盛大に行事が行われます。ブッダガヤでは、世界遺産大菩提寺に各国の比丘・僧侶、仏教徒が集まり大規模な法要と式典が営まれます。
 この度当協会では、ブッダジャヤンティへ参列するツアーを企画いたしました。
 ブッダガヤは酷暑の時期ではありますが、日本寺駐在僧と共に皆さまでブッダジャヤンティに参列し、祈りを捧げませんか。
2024年のブッダジャヤンティはこちらをご覧ください。

ツアーに関してのお問合せは
株式会社 旅企画
〒460-0022 名古屋市中区金山5-3-5
TEL:052-613-8648 FAX:052-613-8649 メール へお願いします。