日本寺産マンゴーで作るアチャール

【日本寺駐在僧便り】2026年7月14日現在、インド・ブッダガヤは雨季を迎えており、この記事を書いている今も雨が降っております。以前の記事(2026年7月ニュースレター)でも書かせていただきましたが、日本寺の境内には大きなマンゴーの木が三本あります。太陽の光を浴びて育ったマンゴーは、雨季の雨や風によって次々と地面に落ちてきます。

インドのスタッフも出勤すると、まずマンゴーが落ちていないかを確認しに行きます。落ちたマンゴーは十分に熟しているため、本当に甘くておいしいです。この時期になるとマーケットにもマンゴーが並びますが、市場のものは熟す前に収穫されるためか、日本寺のマンゴーのほうが甘く感じます。お勤めの後にマンゴーを拾い、水で洗ってそのまま食べるのが、私の一番おすすめの食べ方です。
少し前には、マンゴーを目当てにインドへ来られた日本人観光客の方もいらっしゃいました。その方の気持ちがわかるほど、インドのマンゴーはとてもおいしく、香りも豊かに感じます。

アチャールは、大量のスパイスや塩、油に漬け込んで作る、日本の漬物のような保存食です。暑さで食べ物が傷みやすいインドでは、油や香辛料で食材を覆うことで保存性を高めています。実際に食べてみると、青マンゴーの爽やかな酸味とスパイスの強い辛さが際立ち、単体で食べるとかなり衝撃的な味でした。しかし、カレーなどの料理と一緒に食べると、その酸味が良いアクセントとなり、とてもおいしくいただくことができました。

アチャールはインドの代表的な家庭料理で、今回はスタッフの一人が快くご自宅のものをお裾分けしてくださいました。どの家庭でも奥さんやおばあちゃんが作ることが多いそうです。
わたしもその話を聞き、祖母がよく梅干しや漬物を作ってくれていたことを思い出しました。遠く離れたインドの地で、家庭の温もりを感じ、日本がとても恋しくなりました。
日本寺駐在僧 中野蓮音

大菩提寺 洗浄作業中

2026年3月16日大菩提寺ではタイのボランティグループChobthamによる大規模な高圧洗浄作業が行われいます。作業開始にあたり2026年2月17日、大菩提寺所属僧侶による法要が営まれました。
建物の破損や、その神聖性、歴史的価値が失われないようインド考古調査局(Archaeological Survey of India)の監督・指導のもと、足場は竹で組み、化学薬品を使用せず作業が行われいます。

作業は大菩提寺で大規模な法要が営まれる5月1日のブッダジャヤンティ(ブッダプルニマ)までには完了を予定しているとのことです。

菩提樹学園年少組への進級テスト

2026年3月12日3月7日、菩提樹学園では、トタ組に通っていた41名の年少組への進級テストが実施されました。トタ組は、年少組に進級までの1年間週1回ペースで登園する入園準備クラスです。

当日は、身長・体重測定とテストを実施。テストでは、両親の名前・住所、身体の5つの部位、英語・ヒンディー語のアルファベットが読めるかなど、トタ組での学習習熟度をチェック。保護者に対しては、「卒園するまで子どもを菩提樹学園に通わせることができるか」を問います。

今年は1名が進級を果たせず来年度もトタ組に通うことになりましたが、40名は年少組のカマル・パンカジ組の2クラス分けされ、4月から小学校へ入学までの2年間の菩提樹学園での生活が始まります。

ブッダガヤに鳴り響く除夜の鐘

【日本寺駐在僧便り】

2026年1月7日

 2025年12月31日、日本寺で恒例の除夜の鐘撞きがありました。本年はコロナ禍以降初めて一般の参拝の方々をお迎えしての鐘撞きとなりました。
 以前はお参りに来られた方に先着順でのうどんの振る舞いや大かがり火が行われていましたが保安上の理由で本年は中止となり、かわりに新しい試みとして境内に手作りの灯籠を設置いたしました。

 灯籠は燃えにくいクッキングシートと素焼きの器に入った蝋燭を使い、数日前より日本寺スタッフ全員で120個ほど作りました。糊やテープなどを使わない方法は最初、みな難しそうな顔をしていましたが、流石すぐに習得し20名弱であっという間に作り上げてしまいました。 

 また除夜の鐘に向けて、長年のお勤めでかなり痛んでいた撞木(鐘を撞く為の丸太)の修理も行いました。いつも日本寺のいろいろな修繕をして下さっている地元の大工さんの手により新たな撞木が用意されました。かなり重たい丸太で設置の際はスタッフ総動員で担いでの作業でした。ちょうどいつも鐘の鳴る正午に工事が完了したので、スタッフや大工さんそれぞれ1回ずつ12回の試し撞きで音の確認をし、みな新しい音に満足な様子でした。古い撞木はこの後解体され菩提樹学園の給食の煮炊きに使われお役目を終えます。

スタッフによる柵で鐘楼までの導線づくり

  当日は夜10時に日本寺の若手のスタッフがお寺に集合し、皆で夜食に調理スタッフによる麺から手作りの年越しうどんを食べた後準備に取りかかりました。インドとはいえブッダガヤはこの時期は冷え込み、当日は気温が10度を下回っている中での準備でした。

11時半、設置した灯籠がポツポツとつき始める中、まずは駐在僧が四句誓願文を三遍唱えてから最初の鐘が撞かれ、その後本堂では金剛般若経の読経が開始されました。

 普段から日本寺によくお参り下さるブッダガヤに長滞在されている海外の方、日本を始めシンガポールや欧米からの旅行者の方、そして近隣の村の方々が入れ替わり立ち替わり400名ほどがお参りに来られました。鐘を撞いたり本堂前でお参りをしたり談笑したりとみな思い思いに年が明ける瞬間までを過ごし、いざ年が変わるとヒンディー語、英語、日本語などいろいろな言語で新年のお祝いの言葉をかけあっていました。

 お寺の周りでは打ち上げられる花火や大音量でかかるインドの音楽によって賑やかな様子で、日本寺の灯籠の仄明かりかりの中梵鐘が響き渡る落ち着いた雰囲気は対照的でしたが、緩やかな境界の中でそれぞれが同時に存在できるインドの懐の深さを感じました。

 翌日は朝9時より修正会が執り行われました。修正会とはお正月に行われる行事で、前年の振り返りをし、その年の誓いを立て、お祈りをします。本年はその意義に則り布薩(仏教の長い歴史の中で部派をこえて行われている、自己の行いを振り返り生きる上での良き習慣である仏教の戒を再確認する儀式)を修し、攘災招福のお経をお唱えいたしました。布薩にはよく日々のお勤めに来られるインドの方が参加して下さり、一緒に礼拝、戒の条文を読み上げお祈りをして下さいました。

 除夜の鐘の始まりにお唱えしたお経、四句誓願文の一節に「煩悩無尽誓願断」とあります。我々の煩悩は尽きることはないかもしれませんが、それらが一つでも断たれ、みなが心安らかに新しい年を過ごせるよう御祈念して除夜の鐘、修正会を執り行わせていただきました。

合掌

杉原遥平(遥円)

町は大賑わい ドゥルガプジャ

 2025年9月28日~10月2日まで、ドゥルガプジャ(Durga Puja)が行われていました。ドゥルガプジャは主に西ベンガルやインド東部で盛大にお祝いされます。

 ドゥルガは、天界を征服し、神々を追放した水牛の悪魔マヒシャースラ(Mahishasura)を倒すために、神々によって創造された女神です。ドゥルガはマヒシャースラと9日間戦い続け、10日目にマヒシャースラを打倒したことに由来し、ドゥルガプジャでは善が悪に勝ったことを祝います。

 この期間、町にはドゥルガ像が祀られたパンダル(Pandal)と呼ばれる仮設の会場が設けられ、人々が礼拝に訪れます。また会場には屋台が並び、大変な賑わいをみせます。

 パンダルに祀られた像は、最終日に川や海に運ばれ沈められますが、昨今は環境を配慮して川や海に沈めることを禁止、人工池でのみその儀式が許可されている地区もあります。

 また、この最終日にはヴィジャヤダシャミー(Vijaya Dashami)または、ダシェラ(Dussehra)が行われ、物語「ラーマヤナ」の主人公であるラーマが妃のシーターを誘拐した10の頭をもつ悪魔ラーヴァナ(Ravan)に打ち勝ったことを祝います。地方によってお祝いの仕方は異なりますが、インド全体で行われます。首都デリーでは、大統領出席のダシャラがデリー城(Red Fort)で開催されました。この日は、ラーマが火の矢を放ってラーヴァナを破ったことになぞらえ、ラーヴァナとその息子、兄弟を模した数十メートルもある巨大な人形が燃やされ、善が悪に打ち勝ったことを祝います。