インド共和国記念日

 共和国記念日(Repablic day)は、1950年1月26日にインド国憲法が発布され、インドがイギリス植民地統治から独立して共和国となったことを記念する国民の祝日です。2023年1月26日、74回目の共和国記念日を迎えました。
 この日は休日ですが、役所や学校では国旗掲揚、国歌を斉唱し、式典を行います。日本寺では仏旗、インド国旗、日本国旗を掲揚し、スタッフ一同で国歌を斉唱しお祝いしました。また、菩提樹学園では、園庭で国旗掲揚、国歌斉唱し式典を行いました。

 首都デリーでは、毎年海外から賓客を迎え、首相、大統領が参列し大規模なパレードが行われます。今年はエジプトのアブドルファッターフ・アッ=シーシー大統領が主賓として迎えれられました。軍事パレードや、オートバイの曲芸走行のパフォーマンス、インド各州からの代表団がダンスや華やかな山車を引きながら、それぞれの文化や芸能を披露する盛沢山な式典です。

チャートプジャ

  2022年10月28日~31日、ブッダガヤではヒンドゥー教の太陽神(Surya)に一族の健康と子孫繁栄の祈りを捧げるチャートプジャ(Chhath Puja)が行われました。

  チャートプジャは、ヒンドゥー暦のChaitra月(3月~4月)とKartik月(10月~11月)の年2回、主にビハール州、ジャルカンド州、ウッタラプラデーシュ州の一部で催されます。中でもこの行事の発祥であるビハール州では盛大に催されます。

  初日前夜の潔斎で始まり4日間、女性は細かく決められたルールに従って断食を行い、日の入りと日の出に川岸で祈りを捧げます。2日目の日の入りから最終日の日の出までは水も飲まず36時間の断食を行います。そして最終日の日の出前、日本では箕(み)と呼ばれる農具と同形の竹製の籠、または真鍮の容器に供物として灯明、米、サトウキビ、さつまいも、ココナッツ、レモン、グァバなどを入れ、家を出発します。川に浸かって、ってくる太陽に向かって祈りを捧げ、4日間のプジャが終了します。  毎年この時期になると、ビハール州内をはじめとしてインド各地から大勢の人々がブッダガヤの尼蓮禅河(Falgu river)に集まり、大変な賑わいを見せます。

アメリカの大学ゼミが印度山日本寺で座禅実習

  アメリカミネソタ州のカールトン大学とオハイオ州のアンティオーク大学共催の「仏教研究海外実習プログラム」がブッダガヤで実施されています。
  3か月間ブッダガヤの各国寺院を会場とし、上座部仏教(瞑想)・大乗仏教(日本の禅)・チベット仏教(密教)の指導者の元で実習を通して、主な伝統仏教を比較研究することを目的とした両大学の正規プログラムです。
  当協会では1982年以来40年にわたり、禅を核として大乗仏教を学ぶ座禅実習の場として印度山日本寺本堂を提供しています。今年は20名を超える学生が参加しました。

菩提樹学園運動会

  2022年10月19日ブッダガヤは快晴。菩提樹学園では運動会が開催されました。コロナ禍による園の閉鎖や感染予防のため中止を余儀なくされていた運動会ですが、今年は3年ぶりに開催することができました。
   インドでは幼稚園での「運動会」行事は珍しく、また保護者が参加できる競技もあるため園児も家族も近隣住民も、みんな楽しみにしている行事のひとつです。座学教室授業が中心となるインドの幼児教育ですが、菩提樹学園では身体表現授業としてのダンスレッスンや、こうした運動会での団体種目を通して、子供たちの協調性やリズム感を育むことにも力を注いでいます。
    園児たちが大好きなカジャ(ガヤ詣でみやげとして全国的に有名な揚げミルフィーユ)レースや障害物競争、日本の幼稚園や小学校の運動会でも人気の「エビカニクス」の曲に合わせたダンスも披露されました。

菩提樹学園の卒園生が自身のVlogで菩提樹学園の運動会を取り上げています。

ドゥルガプジャ

  ブッダガヤでは2022年10月1日~5日、インド神話で神が悪魔を打ち破ったことに敬意を払い祝福するヒンドゥー教の祭り、ドゥルガ(Druga)プジャが行われました。ドゥルガは、悪魔マヒシャスラ(Mahishasura)を倒すためにブラフマ、ヴィシュヌ、シヴァなどのヒンドゥーの神々によって創られた女神で、10日間の戦いの末、ドゥルガがマヒシャスラを倒し、勝利を収めたことから、悪に対する善の勝利の象徴とされています。インド神話ではこの期間にドゥルガが天から地上の両親の家を訪れ、信者たちに祝福を与えるといわれています。主にベンガル地方で盛大にお祝いされますが、ビハール州や、オリッサ州、アッサム州などでも同様にドゥルガプジャが行われます。

  この期間、町のあちこちにパンダル(pandal)と呼ばれる祠ふうの建物(↓写真左上)が設けられ、そこでドゥルガがマヒシャスラを倒す情景が描かれた像が置かれ、大勢の人々に拝まれ祝福されます。これらの像は、最終日に川や海などに運ばれ、沈められます。

  また、ドゥルガプジャの最終日はヴィジャヤダシャラ(Vijaya Dashami)または、ダシェラ(Dussehra)にあたり、物語「ラーマヤナ」の主人公であるラーマが妃のシーターを誘拐した10の頭をもつ悪魔ラーヴァナ(Ravan)に打ち勝ったことを祝います。この祝事はRavan Dahan(ラーヴァナを焼く)といわれ、地方によってお祝いの仕方は異なりますが、インド全体で行われます。この日は、ラーマが火の矢を放ってラーヴァナを破ったことになぞらえ、ラーヴァナとその息子、兄弟を模した数十メートルある巨大な人形を燃やします。

ブッダガヤDussehra

  上記写真はブッダガヤで行われた様子です。また、ビハール州の州都パトナでも3年ぶりに開催され、州知事らが矢を放ち人形が燃やされました。下記その模様です(当日は行事開始前に強風により人形が倒れてしまうというハプニングがありました)