町は大賑わい ドゥルガプジャ

 2025年9月28日~10月2日まで、ドゥルガプジャ(Durga Puja)が行われていました。ドゥルガプジャは主に西ベンガルやインド東部で盛大にお祝いされます。

 ドゥルガは、天界を征服し、神々を追放した水牛の悪魔マヒシャースラ(Mahishasura)を倒すために、神々によって創造された女神です。ドゥルガはマヒシャースラと9日間戦い続け、10日目にマヒシャースラを打倒したことに由来し、ドゥルガプジャでは善が悪に勝ったことを祝います。

 この期間、町にはドゥルガ像が祀られたパンダル(Pandal)と呼ばれる仮設の会場が設けられ、人々が礼拝に訪れます。また会場には屋台が並び、大変な賑わいをみせます。

 パンダルに祀られた像は、最終日に川や海に運ばれ沈められますが、昨今は環境を配慮して川や海に沈めることを禁止、人工池でのみその儀式が許可されている地区もあります。

 また、この最終日にはヴィジャヤダシャミー(Vijaya Dashami)または、ダシェラ(Dussehra)が行われ、物語「ラーマヤナ」の主人公であるラーマが妃のシーターを誘拐した10の頭をもつ悪魔ラーヴァナ(Ravan)に打ち勝ったことを祝います。地方によってお祝いの仕方は異なりますが、インド全体で行われます。首都デリーでは、大統領出席のダシャラがデリー城(Red Fort)で開催されました。この日は、ラーマが火の矢を放ってラーヴァナを破ったことになぞらえ、ラーヴァナとその息子、兄弟を模した数十メートルもある巨大な人形が燃やされ、善が悪に打ち勝ったことを祝います。

工具・機械の神、ビシュワカルマを讃える

 2025年9月17日はヒンドゥー教の創造や仕事の神であるヴィシュワカルマを讃え、仕事道具や機械の安全・繁栄を祈願(Puja) する日で、ビシュワカルマプジャ(Vishwakarma Puja)または、ビシュワカルマジャヤンティ(Vishwakarma Jayanti)と呼ばれています。(ジャヤンティは誕生日・記念日という意味)
 日本寺では所有する25年来の車の安全を祈願し、境内で育てた花と甘いお菓子を添えて祈りを捧げました。

雨季の到来

雨季の到来です。尼蓮禅河はこの所の雨で増水し、6月19日にはガヤで急に水位が上昇、橋脚に寝泊まりをしていた10数人が取り残されインド国家災害対応部隊(NDRF)によって救出されるという事故が発生しました。川を撮影した動画には、同じく増水した川を撮影に来ている人々が映り込んでます。

雨が降らない時期の尼禅蓮河

マンゴー大豊作 日本寺

 世界一のマンゴー生産国インド、ここビハール州でも300種類を超えるマンゴーが栽培されています。
 日本寺境内にもマンゴーの木が数本あり、建物の2階よりも高く育っています。毎年5月から6月に旬を迎えますが、今年は例年になく大豊作です。
 インドではまだ熟していない青いマンゴーを塩やスパイス油に付け込んだアチャールと呼ばれる漬物にして食されます。

光の祭典 ディワリ

ディワリ(Diwali)は光の祭典と呼ばれており、闇に対する光の勝利、悪に対する善の勝利を祝うヒンドゥー教の祭典です。サンスクリット語で”光の列“を意味するdipavaliから由来し、毎年ヒンドゥー暦のカルティカ(Kartika)月の新月の日の前後5日間がディワリとなります。祝い方は地方によって異なりますが、富と繁栄の女神ラクシュミーを迎え入れるために家の掃除をしたり、家族や友人でプレゼントの交換をするなど、毎日決められた儀式や行事が行われます。2024年は10月29日~11月2日がディワリにあたり、メインは10月31日でした。このメインの日にはディヤ(diya)と呼ばれるオイルランプを灯したり、焚火を炊いたり、花火を打ち上げたりします。また、このシーズンにはライトアップされ、町は賑わいをみせます。

ブッダガヤのディワリの様子です。

ディワリに関する伝説は諸説ありますが、古来叙事詩『ラーマーヤナ』に由来します。14年間国を追われたラーマ王子が妻のシーターを誘拐した魔王ラーヴァナを倒し、シーターと共に故郷アヨーディアに凱旋したことを祝ったことがディワリの起源とされています。新月の暗闇の中、オイルランプで道を照らしラーマ王子の凱旋を祝いました。ディワリの20日前にはラーマ王子が魔王ラーヴァナを倒したこと祝う、ダシェラが行われます。

ウッタル・プラデーシュ州のアヨーディアでは大規模な行事が開催され、今年はサラユ川沿いに25万個のディヤが灯されました。